同人ゲームの潮流?@東大に行ってきた。その1

 
9月26日はDiGRA Japanの公開講座「同人ゲームの過去、現在、未来」という事で、東大の本郷キャンパスに行ってきました。
同人ゲームの研究をしてくださっている東大の先生(助教)がこんなにいるとおもうと複雑な思いで、さらにゼビウスとか作った遠藤さん、フロムソフトウェアの三宅さんがおりました。会費1000円。
 
下記メモ書きです。
・・・が、他のレポートされた方も指摘されているように、数字に殆ど根拠がありません!ので、販売数とか市場規模とかは信じないほうが吉です。(何か問題あったら数字の部分消します)。
 
 
<遠藤さん登壇>(以降三宅さん司会)
DiGRA Japanとは
・非営利のゲーム研究に関する国際学会
公開講座について:毎月最終金曜日に開催
・これから
-10月:ひぐらし/うみねこ
-11月:ゲームAIの革命「モンテカルロ法を学ぶ」(仮)
-12月:大物を呼びたい
 
<七邊さん登壇>
*同人ゲームの立ち位置
・商業、同人、インディーズゲームの立ち位置
・商業の劣化版が同人ではないし、先端の技術が同人で使われている場合がある
・文化としても密接に関連しあっているが、こういう状態を表す言葉が足りていない。

 
*ゲーム業界の全体像
・問題意識
-日本は閉鎖的
-GDC08のキーワードは「ゲーム開発の民主化」、アメリカのゲーム開発を支える
-日本でも個人製作・頒布の「同人ゲーム」が人気
・問題意識2
-今までのMedia研究では、2次創作(パロディ)の分析をしていた。
-「ユーザーはいかに1次創作者になるか?」という問いは不問だった
-サブカル研究としては、「聖域としてのサブカルチャー」「商業に搾取」という意識があった
・意識
-実践:新たなゲーム
・歴史
-同人ゲーム(cf.フリーゲーム、インディーズゲーム)
-産業規模 100億円(推定
+1976 TK80 マイコンブーム
+I/O ASCII マイコン→アマチュアがゲーム制作、プログラムを投稿
+I/O 誌面で紹介したゲームをカセット販売、作者にロイヤリティ(チュンソフト
+雑誌に通信販売の広告(ハドソン、光栄)
+エニックス、第一回ゲームホビープログラムコンテスト(堀井、中村)
-<1980年代>
+報酬?知識・技術の制作発表による満足感?同好からの参照、名声?金銭
+資金を得た会社・個人がPCゲーム開発に参加、コンシュマーにも。
-<1980〜90>
+ベーマガ
+「人魚の涙」コミケ同人ソフト第一弾
+TAKERU
+ゲーム専用機普及「ゲームは作るものでなく遊ぶもの」
-<1990年代後半>
+Windows、インターネットの普及、委託ショップの増加により、開発・流通・評価の場を得た
+2次創作・18禁→1次創作・全年齢が増加している
+QOH月姫ひぐらし
・環境
-PCのビジュアルノベル
-ツール ツクール、Nスク吉里吉里
-無料素材
-製作者募集サイト
-マニュアル本、サイト
-頒布の場 即売会、ショップ、ネット
・代表事例
-QOH→1万本
-EFZ
-はちくまの作品群
-kanoso
-AIRRADE
-1次創作のノベルゲーム
+月姫
+ひぐらし
-2次創作
+同人の同人が当たり前に
-1次創作
+同人に感銘をうけ、新たなオリジナル作品を制作
月姫
-10万本
メルブラ
-PS2は11万本
-月姫打、月ノ裁き、bmw、Fatal/Fake
ひぐらし
-25万本
-PS11万本
・ひデブ
うみねこ

-8万本
花帰葬
-女性向け
-1万本
-Amazonで取り扱う
-PS2移植、携帯アプリ
アパシーシリーズ
-学校の怖い話の同人ノベル
・その他
-キラークイーンPS2移植
-ひまわり
-Abyss
-ですろり
-Myth
-ABAGames
-EDEN
・2Dシューティング
-東方
+20万本(300万本説も?)
→緋想天
東方サッカー
-神威
-五月雨
・1次創作2D対戦格闘ゲーム
-アカツキ
-MONSTER
・企業と2次創作
-企業が同人ゲームの販売を中止させる事例
+YNPのアレ
+ハルヒの激闘
-企業がゲームの制作を同人サークルに委託する事例
+RBO(グラビティ社から移植の打診)
-その他
+ハルヒ
+ミク
 
*ヒット作の分析
QOHEFZメルブラ
-ゲームの2次創作
-他ゲームのいいとこどり
-追加パッチ
-通信対戦
-ユーザーコミュニティの形成
月姫
-ミステリ、ホラー
-世界観
-キャラ Keyのキャラを分析、少年マンガの要素、女性キャラが男性に依存しない
-ノベルゲームの技法「萌やし泣き」
-キャッチフレーズ、わかりやすさ 「私を殺した責任〜」「原稿用紙5000枚、CG500枚」〜
-ファンディスク
-ショップのプッシュ 夜が来る!等の、他のゲームがうれないから何かプッシュできるものを欲していた&まんだらけ秋葉原店出店時の目玉にしたかった等のショップ側の事情
ひぐらし
-ミステリ、ホラー
-全年齢
-世界観
-キャラクター Keyを分析「変態」、女性キャラを主人公に
-ノベルゲームの技法
-キャッチフレーズ
-ショップのプッシュ
-委託店への営業役の存在
・東方
-伝奇、日本
-音楽
-世界観
-2Dシューティングゲームの技法
-新作⇒新キャラ・新設定⇒二次創作
-ユーザーコミュニティ
-二次創作に対するスタンス
 
次回は「ヒット作の条件」以降をエントリするよ!