黄金の片腕

そういや、
トゥエインの逸話で、「黄金の片腕」っていうのがあるから話をしようか。怖い話で、有名かもしれないが聞いてくれ。
 
 
 
 
昔、仲のいい夫婦がいたんだ。森の中に住んでた。奥さんの片腕が「黄金」でね、俗世と隔離して生活していたんだ。
 
 
 
 
あんまり裕福じゃないけど、夫婦は幸せだった。奥さんの片腕が黄金な以外は普通の生活ができたし、旦那もなんとか自給自足できた。
 
 
 
 
幸せだったんだけど、ある日奥さんがポックリ死んでしまった。旦那は悲しんだんだけど、一人で奥さんを森の外れに埋めて、、、
 
 
 
 
埋めて、、、埋めたんだけど、「黄金の片腕」をね、、、旦那は黄金の片腕を欲しくなってしまったんだ。で、奥さんの遺体から切り離したんだ。
 
 
 
 
旦那は心の底はそんなに綺麗なやつじゃなかったからね。ギコギコと黄金の腕を切り離して、急いで家に帰った旦那なんだけど。
 
 
 
 
その日は風が強くてね。風に乗って誰かの声が聞こえるんだ。
 
 
 
 
「ぅ ーーをーー えしてーーーー」最初は遠く。
 
 
 
 
「う をーーか  てーーーーー でをーーー」だんだん近く。
 
 
 
 
「  をーーーーどこへ ったのーーーー?」もう家の近くから聞こえる。
 
 
 
 
「わたしのうではーーーどこなのーー?ねえーー」家の脇から。
 
 
 
 
「いったいうでを、どうしたの?ねえーーうでーーー」玄関の前!!ハッキリ聞こえる!!
 
 
 
 
次は玄関を通り越して、部屋の中から「私の腕を取ったのはー!!ぁぁぁぁあああ!!!!!」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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はおまえだああ
 
ああぁぁぁあああ!!!!!!
」(と言って近くの人に襲い掛かる。